Choco-Goura Keepers

アクアリウムに関するちょっとした話

このブログに記載している内容は、アクアリウムに関する個人的なメモを含みます。あくまでも自身の経験と知識による見解ですので、万が一参考にされる場合は個人の責任の下でお願いします。また、ご意見、ご感想等ございましたら、お気軽にコメントください。

水質調整に奮闘する話-1

空回しを初めて4日目のpHは7.5程度。

弱酸性を目指しているのですが、砂敷きで、石をゴロゴロ入れたレイアウトで底床に何も仕込んでない30センチキューブ水槽ではちょっと無謀かも。

と思いつつ、あの手この手を試しています。

ということで、今回は水質改善の為にやっていることについて記事にしてみました。



当初の計画はこうです。

水質改善(pHダウン)には、以前作ったクエン酸10%希釈液を換水に使用して、定期的に水換えをする事で、改善していきたい。

水換えに使っているバケツは6リットルで、これにクエン酸希釈液をワンプッシュ(1ml)すると、うちの場合バケツの水のpHは6.0になります(一応、毎回計ります)。

この水を使って水換えしていれば徐々に弱酸性に寄っていくでしょ。



4日目、5日目、6日目・・・・。

安易でした・・・。

ぜんっぜん下がらない。
pHメーターは7.5でピタリと安定。



このことをツイッターで何気なく呟いたところ、女王降臨!!

ツイッターのフォロワーさんの久美さんからわかりやすいアドバイスを頂きました。

※久美さんはクラブ経営をされている方で、SMの女王様でもあるらしいですが、水草をはじめアクアリウムについて、とても経験豊富な方で、親切にアドバイスをくれるんですよ。

久美さん、ありがとうございました。



そのアドバイスはこうです。

『例えば初期のpHが7.5の水槽を6.5にしたいのであれば、クエン酸でpHを6.5に調整した水を準備し、2週間くらいかけて水換えを継続して行う事で、狙いのpH6.5まで下げる事ができる。これがクエン酸でpHを調節する時のミソ』

なるほどぉ。地道な作業が必要なんだな。



で、なんで、そうなるのか??

単純に水素イオン濃度は足し引きで下がるものではないので、地道な換水が重要だよ。という事か?

本当にそれだけなのか?

少し調べてみると、

【水道水には緩衝作用がありpHが変動しにくい。】
という記述を目にしました。

緩衝作用・・・・。



水道水にはカルシウムやマグネシウム、ナトリウムにカリウムなどのミネラルが含まれてますよね。
緩衝作用の基本はアルカリ性の水質において、酸素イオン:H+が増えてもpHを変化させない能力のことなので、アルカリ度が高ければ緩衝能力は高く、逆に低ければ緩衝能力が低い。

うん。アルカリ度。
聞いたことありますね。

KH(炭酸水素イオン量)と呼ばれてるやつです。
これは一般的に、炭酸水素カルシウムと炭酸水素マグネシウムが溶けている量といわれていて、KHが高ければpHは変動しにくい(酸性へ振れにくい)。
アクアリウムでは基礎知識的なものですよね。

pHの緩衝作用をもたらすのは炭酸水素イオンで、これは普通はカルシウムイオンと対をなしているので、pHを変えさせない犯人はこのカルシウムイオンっぽい。

ならば水槽中のカルシウムイオンを減らせば硬度が下がり、緩衝作用が弱まるはず。

自分の水槽環境でKHを上げる要因としては、水道水のほかにも、石や大磯砂に含まれるカルシウム分もあります。
石や大磯砂がKHを上げているのであれば、これを取り除くか、落ち着くまで水換えを繰り返さないといけないでしょうね。
これが久美さんからアドバイスをもらった方法。pHが弱酸性に安定するまで、定期的に狙ったpHのモノを添加し続ける。という事だと勝手に理解。


他にも。
水中のカルシウムイオン量を換水以外の方法で減らす有効な手段はなにか??


そのひとつにゼオライトによるイオン交換作用(カルシウムイオンの吸着)があります。

ゼオライトについて少し調べてみました。
ゼオライトの構造はアルミニウム(+3価)ケイ酸(+4価)酸素(-2価)を互いに共有した立体構造になっており、ケイ酸の周りは電気的に中性となり、アルミニウムの周りは-1価となります。この負電荷を補償するために、骨格中に陽イオン(例えばNa+)が必要となります。イオン交換ではこの陽イオンが他のイオンと入れ替わりイオン交換といった現象がおきます。】

ふむふむ

そして、ゼオライトのイオン交換にはなにやら優先順位があるらしい。
ただ、これはゼオライトの種類などによっても違うし、本当にそうなのかはイマイチよくわからない。


Wikiでは
【Cs(セシウム) > Rb(ルビジウム) > K+(カリウム) > NH4+(アンモニウム) > Ba(バリウム) > Sr(ストロンチウム) > Na+(ナトリウム) > Ca2+(カルシウム) > Fe2+(鉄) > Al(アルミニウム) > Mg2+(マグネシウム) > Li(リチウム)】

となっていて、アンモニアよりカリウムを取り込みやすい事になっていますね。

ここまで書いておいてなんですが、今の自分にとって、順番はどうでも良いんです。
なぜなら、以下のような環境だからです。

・飼育水を使用して立ち上げているのでアンモニア濃度が特別高いわけではない。
水草は後から移動するので、今の水槽には水草はなく、カリウムを取り込まれても影響度が低い。

狙いは『水槽中からカルシウムイオンを除き、緩衝作用を弱わめて水質を弱酸性にする。』
つまり、硬度(Ca・Mgイオン量)を低下させたい。
上記の通り、ゼオライトアンモニアカリウム、鉄もイオン交換しますが、立ち上げ初期で、水草を植栽していない環境であれば、優先的にカルシウムイオンを吸着してナトリウムイオンを放出するはずです。

ろ過バクテリアの働きが弱い初期の段階では、アンモニアを硝酸塩に変える硝化サイクルが完全ではないので、アルカリ寄りになりやすいと思うのですが、硝化サイクルができるまでの間は短期的にゼオライトを使う方法はかなり効果的だと考えられる。

簡単、急速にpH、硬度を下げるのであれば、ピートなどの腐食酸を使う方法がありますが、水が色付くので、最後の手段にしたい。


当面は、水換えと、ゼオライトを投入して様子をみます。


ところで、ネットを検索してみると面白い記事がありました。

“水槽全体に低pHを記憶させる事が重要。水槽内では水質を戻そうとする作用があるので、立ち上げ初期に狙いのpHを記憶させる。”

ほほ~ん。

記憶・・・深く考えない。

なんとなくそうなのか。という事を頭の片隅に記憶しておくにとどめよう。



現在、立ち上げから2週間経っても、次の日にはpH7.5に戻ってます。
ゼオライト投入して、まだ2日なのでもう少し頑張って、狙い通りにならなければピートモスなどに頼るしかないかな。


読んでいただき、ありがとうございました!

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